「あ...はよ、お兄ちゃん」


「......はよ」


朝。


夏休みだし、なんの用事もない今日だけど、なぜか早めに目が覚めて部屋から出てきた俺。


ちょうど同じタイミングて部屋から出てきた華恋と顔を合わせる。


俺も華恋も、兄妹そろって寝起きが良いほうではなく、不機嫌そうにもごもごとした口調で朝の挨拶を交わした。


「うん...じゃね」


華恋はまだ眠そうな目をこすり、とんとんとん、と階段を降りていく。


俺もその後を追うように、階段を降りた。


...眠いし。