華恋は、抗うことしか知らないようだった。


「...黙ってよ」


俺が言うと、華恋は不思議と抗うことをやめた。


一瞬にして静かになるベッドの上。


俺の部屋、もともとシンとしていた家中までもが、更に静かになる。


「...兄ちゃん.........お兄ちゃん.....ッ何するのっ?」


涙目になりながらも両手首を掴まれる華恋は、どうすることもできずにいる。


俺は、ただただ...華恋が逃げないようにとしていた。


...マジで何してるんだろ。


なんでこんなことしたくなってるんだろ。


「私......兄ちゃんのしたいこと、わかんないよ...」


いたって冷静な華恋。


華恋に、"何をするか"を答えないままに......


俺の体が動く。