そんなこと、もう知ってる。

なんでこうして妹を引き止めてるのかが自分でもわかんないから...


言えない。


「とりあえず、俺の部屋戻ってよ」


掴んだ華恋の肩をぐっとこちらに引き寄せると、その衝動で華恋は持ってたノートたちを床に落とした。


華恋は...


肩を引き寄せられた理由をわかってない。


当然のこと。


俺だって、自分がしている行動の理由がわかってない。


俺、華恋になにするんだろう。


「うん......」


返事をした華恋を再び俺の部屋に入れると、俺は部屋の電気を消した。