そんなこと、もう知ってる。

そんなの、どっちでもいいのに。


ちゃんと呼んでくれればいいのに。


悩まなくてもいいのにさ。


迷わなくてもいいのにさ。


「...お......兄ちゃんって呼んでいい?」


きっと...


あれ以来。


華恋が、小学校の5年生くらいの時以来。


...そう、呼ばれたの。


「うん。いいよ」


俺は、君のお兄ちゃん。


頼りないなぁ。


この兄ちゃん。


とか思ってみたり。