そんなこと、もう知ってる。

直ちゃんを好きになると、決めたはずだった。


「ううん。大丈夫。...気をつけてね」


「どうも。バイバイ」


直ちゃんに背を向けて、前に歩いていく。


"急用"だから、急ぐ。


急いで、走って、一番好きな女の子のところに行く。


二番目三番目に好きな女の子のところに行くときは、走ろうとしない。





もう少しで家に着く。


見慣れすぎた風景の中に入ると体の疲れが増えるけど


俺の走るスピードは加速する。


「はぁ......っはぁ...」


喉がいたくなるほど走ってた。


家の前にいた。


...気づいたら。


あの道を通り抜けたら真っ先に、玄関を開けよう。