「お兄っ!どっかでかけるの?」
今日も学校は休み。
お昼の数時間前の今。
学校が休みなのに、俺には珍しく用事がある。
外に出るため靴をはこうと玄関に行った。
すると、後ろから、家にいた華恋に呼び止められる。
「出かけたくないんだけどね」
上半身を華恋に向け、俺は顔を歪めた。
「あらら。まさかの......おデート?」
「まさかのおデートだとよ、俺」
気づけばクリスマスの3日前となっていた。
彼女とのデートなら、区切りのない
3日前じゃなくて、クリスマス当日がいいんだと思う。
だけど、クリスマス、好きではない彼女と
出かけるのは嫌だった。


