「お兄のこと好きなんだけど、それってタブーでしょ。


だから、その人と付き合ってお兄ちゃんと...」


「ちょ...ストップ」


華恋の口を手のひらで覆い、続きの言葉を止めさせる。


言おうとしていること、十分わかる。


俺も同じこと思って、直ちゃんと付き合うことにした。


思ってることは正しいものだけど


声に出して言うのは、まだしてほしくなかった。


キツイから。


正しい考えなのに、声として発言されると



傷つきそうで怖いから。


「...今はそれ、聞きにくいから」


...って言う、男のくせに弱い俺。


口を塞がれたまま頷いて納得する。


華恋に口を塞いだ手を掴まれ、時間をかけてゆっくりと下ろされた。


そのあと、


「うん.........」