「あと7センチくらい身長欲しかったなぁ」


「お前はそんなに身長いらねぇよ」


華恋の頭に手を乗せた。


膝の中に入ってさらに近くなった、君の温もりと、甘い香り。


「なんで?」


「あんまり大きいと可愛いって感じしないし、


この華恋みたいに俺の膝の中に入れなくなるし...第一、


今の華恋が可愛いって...............思うし」


久々に素直になって、心の中で思ってたことを口に出した。


華恋に、可愛いって言った。


素直になった後、必ずするのは下手くそな照れ隠しだ。


華恋の顎を人差し指でくいっと上げて、


少しの間も開けずに唇を重ねた。


「......、照れ隠し」


どんな表情をすれば何を言おうとするのか。


どんな笑い方をすれば何を思うのか。


どんな瞳をすれば何を考えるのか。