そんなこと、もう知ってる。

「知らね」


そこまでも深く考えなかった、適当に出した答え。


今日も、普段通りの抱き方でいいの?


せっかくなんだから、違ったふうに抱いてやろうか。


「.....っ」


そう思うも、違う抱き方がわからない。


今日も、いつもと同じく妹と唇を重ねた。


唇だけを重ねて、離す。


「......お兄?」


「なんだよ」


俺はキスのあと、華恋に話題を振られるのが嫌いだ。


こういうキスしてよ、とか言われるのが嫌だから。


「お兄はさ......」


華恋の赤い唇に、ピンク色のグロスは、とてもよく映えていた。


「...なんか」


やっぱりいつもと違う妹に、目が離せなくなる。