そんなこと、もう知ってる。

俺に聞いたことが当たり前すぎて、首をかしげそうになる。


「...いたでしょ」


鼻で笑ってみた。


華恋がいたことを聞くなんてどうかしてる。


「私寝るねーなんて言って、あの子自分の部屋に行ったわよね?」


母さんは、声を高めて華恋の声を真似た。


もともと似ている声がさらに似て、なんだか可笑しくなる。


「うん」


「華恋、和也に勉強教えてもらったあと、自分の部屋に行ってた?」


質問ばっかり。


俺に散々華恋のこと聞いた後、実はこうだったの...とか話すんだろ?


それで、俺にごまかされて終わりで。


キッチンに立つ母さんに答えてやる。


「自分の部屋戻ってたよ、ちゃーんと」


思い切りソファーの上でくつろぐ俺。