犯人探し、二日目。

教室に入った途端に
何故か哀れみと言うか
なんて言うか
言い表せないような
目で皆に見られた……

何なんだ一体?

その日一日、
僕はずっとそんな目で
見られて居て
かなり不愉快だった。

そして、その訳は
次の日に分かる事となる。

犯人捜し三日目。

朝登校して、
教室のドアを開けたら
やっぱり昨日と同じ目で見られた。

先生と付き合ってるなんて
噂を流されて、
たださえ不愉快なのに……

今日も不愉快な思いをして
過ごさなきゃならないのか。

先生にだっていい迷惑だろう。


それが聞こえて来たのは
あまりにも不愉快で
教室を出て、
ついでに授業もサボり
空を眺めて居た時だった。

「なぁ、あの噂知ってるか?」

明らかに、僕たちのことだよね?

「二年の末島と英語担当の
木野下が付き合ってるってやつか?」

やっぱり、僕たちのことかと
思った矢先、とんでもない
言葉が聞こえて来た。

「違う違う、それもだけどさ、
木野下が末島に無理やりヤッたって話し」

はぁ!?

先生が僕に無理強いしたって?

いくら何でも誇張
され過ぎじゃないか?

僕が聞いているとも知らずに
話は進んでいく。

「それ本当かよ。
木野下もやっぱ男だよな」

待て、そんな
事実はない。

「俺もそう思った」

いやいや、
それは絶対にないから……

今すぐ飛び出していって
話している男子二人を
殴りたかった。

でも、それじゃぁ肯定しる
みたいだから止めた。

その男子達は
チャイムと共に
屋上を出て行った。

僕はそのまま
屋上に残り
次の授業もサボった。