「まぁ、僕の想像するに秋がなっちゃんの気に障るようなことを言って、ケンカしたってとこだと思うんだけど……」

「すごい……当たってる」

「でしょ。それにいつものことだしね、長年一緒に居れば誰にだって分かるって」

それだけ、私たちの関係が単純ってことだよね……う──ん。

「秋もなっちゃんも性格が似てるんだよ。だから衝突ばっかり」

「……似てるの、かなぁ」



私はコーヒーの入った袋をどさっと机の上に置いた。


「そのコーヒー、どうするの?」

「飲むのよ」

「なっちゃんってブラック飲めたっけ?」



パカッ



缶コーヒーを一本取り出すと一気に飲み干した。



「……なっちゃん?!」

「私だって……飲めるんだから」


あれ?──涙……


「う、うぁぁぁぁん……」

次から次へと溢れてくる涙は自分の意志では止められなくなっていた。