目を覚ましてからの時間の感覚がなかったので、いつの間にか6時になっていることを知り、驚いた。 「もうそろそろ帰った方がええんちゃう?」 マスターがふわっと優しい笑みを浮かべて言った。 「あ、そうですね…。じゃあ、帰ります!」 「また来てな。ちなみに最寄り駅はここ出て右に真っ直ぐ行けばつくから」 「あ、ありがとうございます!」 聞いてもないのに、私が知りたかった情報をマスターは教えてくれた。 長年、人生を歩んできた勘なんだろうか。 「それと、お代はいらへんから」 「えっ!?」