はっきりいって、僕は購買と言うものが嫌いだ。いつも、足の速いやつの順番で好きなものを選べる。
いままで、焼きそばパンやウィンナーパンなど一度も食べたことがない。大概、食パンにジャムを塗る
パターンに陥るのだ。今といなっては、そんな心配をする必要はないのだが。

それより、yが青ざめた顔をしている。
「どうした、y。あんぱんを食べ損なったのか」
「違うよ。よくみんなあんなことがあったのに平然としていられるのかなって」
鳥肌が立ったようだ。
「まあね、無神経さにあきれることもあるけど、僕らは卒業するまでここから出られないんだ。適当に合わせとけばいいんだよ、君が気に病むことはない。」
「うーん、自分が通っている学校でそういうことされると、なんかやだなぁ」
yはそれでいい。yを見て、正義感ぶっていると煽るやつもいるだろう。そういうことではない。
yはただ、彼らと同じで率直なだけなのだ。