「ラファエル?いる?」

声と共に部屋をノックする音が聞こえた。

ラファエルはふと穏やかな瞳になり、ドアの外にいる少女を想った。

誰かを愛おしいと想う気持ちは自分もアゼルも変わらない。

ドアを開ければ愛しい少女が自分を見上げて二コリと微笑む。

「ジブリール・・・」

それだけでこんなにも心が満たされる。

ラファエルはジブリールを部屋に招き入れると、その細い身体をギュっと抱きしめた。