天使・ラファエルは自室の片隅にある幻水鏡に目を向けた。 「・・・アゼル」 幻水鏡には一人の青年の姿が映っていた。 青年の隣には寄り添うように微笑む少女がいる。 それは誰が見ても仲の良い恋人同士の姿だ。 けれどそれは、禁忌であった。 ラファエルはその様子を複雑な面持ちでみていた。