「・・・くっ」 治療にあたっていたラファエルはあまりにも怪我人の多さに戦場に目を向けた。 こんな光景夢にも思わなかった。 ついさっきまではあんなに平和だった・・・。 とても穏やかで 愛する女(ひと)が傍にいて・・・ 今朝だって自分の隣には寄り添うように眠るジブリールの姿があった。 その大切な寝顔を起こさない様に起きて、外に出た。 瞬間 黒い風に覆われた──────‥‥