候補生同士が握手をしながら自己紹介するなか、サリエルはどきどきしながら少年と握手を交わした。 その時少年の名を知る事は出来たが、自分の事を覚えてはいなかった。 そして何より少年の傍にはミカエルという双子の兄がいつもいた。 双子はとても仲が良く、特にルシファーは兄に依存しているようにさえ思えた。 だがある日、その均衡は崩れた。 アークエンジェルに選ばれて10年の月日が流れていた。