そうそう‥何を急いでるって?
今日は待ちに待った日なのだ。
いつも一緒にいたあの人が帰って来る。
レミエルは高鳴る胸を抑えながらドアを開けた。
「お帰りラジエル!!」
ドアを開けるなりレミエルはポフッとラジエルに抱きついた。
ラジエルは神の許しを得て、100年もの間地上へと降りていた。
「で、どうだった!?」
抱きついたままキラキラと輝いた瞳をあげた。
ラジエルが帰ってきたら地上の話をいっぱい聞かせて貰おうと思っていたのだ。
ラジエルはレミエルを椅子に座る様に促すと、こぽこぽと紅茶を入れる。
「ラジエルの紅茶飲むの久しぶりだな。」
レミエルはクンクンと紅茶の匂いをかいだ。
昔と変わらない香りが心地良い。
そんなレミエルの様子に微笑み、自分の分の紅茶を入れて椅子に腰をかけた。


