エデン


ここはアークエンジェルの一人であるラジエルの執務室。

紅茶の良い香りが、どことなしか気持ちを楽にさせる。

琥珀色の液体を薔薇の絵が描かれているティーカップへと注いだ。

「ほら」

それを目の前にいる少年へと差し出す。

少年はおずおずと手を伸ばすと、一口啜った。

「少しは落ち着いたか?」

少年は紅茶をくれた青年を照れた様に見上げた。

「・・・やっぱラジエルの紅茶は美味しいや」