あたしはどうして翔ちゃんの所へ
行ってしまったんだろう
答えなんて分かっていたのに
分かっていたことを
また聞いて悲しくなる
あたしはただただ
ゆっくりと進む雲を見上げながら
3時間目を過ごした
* * *
「梨羅~どうしたの」
3時間目を屋上で過ごしたため
休み時間に教室に戻ると
有菜が心配してくれた
「いや~頭いたくなっちゃって
保健室行ってたの」
有菜は心配してくれるけど
一応彼氏である琉聖は
同じクラスにいるのに
声もかけてこようともしない
きっとあたしが
3時間目いなかったことすら
気付いてないと思う
「え~大丈夫なの?」
「うん、もう大丈夫」
もう一度琉聖を見てみるけど
やっぱり頭を伏せて寝ていた