"好き"その一言が...





放課後。


HRが終わると俺は
急いで裏庭に向かった


雲ひとつない青々とした
雲の下


ゆっくり空が動くのを
眺めて梨羅を待っていた




2分ぐらいすると梨羅が
こっちに向かって
歩いてくるのが見えた


風に吹かれなびく髪

その髪を直す仕草


全てを手にいれたいと
思った


「ごめんね...遅くなって」


ほんとに美人―――・・・


「あ、いや大丈夫」



梨羅は何かを決心したかのように
いきなりシャキっとして
俺の目を見つめながら
話始めた


梨羅に見つめられてる俺は
今にも心臓が口から飛び出そう


そのくらいドキドキしていた




「琉聖くん...あたし...あなたのことが。」




この時俺は気持ちが最高潮に達し
生唾をゴクリと飲んだ





「――好きなんです!!!つ...つ...付き合ってください」





一瞬ほんとに世界が
止まったかと思った


心臓が止まるかとも思った


それと同時に本当か?
ドッキリか?なんて
最低なことを考えた




「―――いいけど。」



ほんとはうれしくてたまらなかった


なのにそんな言い方しか出来なかった


バカで不器用な自分に嫌気が差す