「・・・・ん」


寝室の方でもぞっと布団が動く音がした。



行って見ると、ボーッとした顔でユイが起き上がっていた。


「・・・奏?ここどこ」


「安心しろ俺ん家だ。具合はどうだ?熱は大分下がったか」


「あたしどうしたの?てか何で?」



本当に何も分かって無いのか。

俺は黙ってベッドに腰掛けると、ユイの頭にポンと手を乗せた。



「何でって聞きたいのは俺の方なんだけど?」



ユイは黙って俯いてた。



「寝ろ、まだ安静にしてた方が良い」

俺がそう言って立ち上がると、ユイにくいっとTシャツの袖を掴まれた。



「奏、何処で寝るの?ここ奏のベッドだよね?」


「俺はソファとかで適当に寝るから。それにお前は病人だし。」


「そうだけど」


「・・・ホットミルク、飲むか?」



黙って頷いたユイの頭をもう一度撫でて、キッチンに向かう。




「それ飲んだら寝ろよ?」


「うん」



ホットミルクを飲むユイを暫く見てから、俺はリビングのソファに戻った。