「お前が俺の側に居たら・・・黙って触れないつもりだった。
でも・・・」




あたしが、居なくなったから。



奏が飲み込んだ言葉を、そっと心で呟く。





「話してくれ。全部受け止める、だから・・・居なくなろうなんて考えるな。」





どうして世界は、

こんなにも不公平なんだろう。





あたしはそっと深呼吸した。