にゃぁぁっ ふいに猫の助けを呼ぶような声が聞こえた。 ふっと我に返り見てみると 猫のあんこが カーテンレールの上に登ったまま降りられなくなっていた。 「青さん、降ろしてやってくださいよ 私、届かないし」 「は?猫だから勝手に降りてくるんじゃないの?」 「もう! そんなこと言わないで早くっ」 僕は渋々、腰を上げて カーテンレールの方へ手を伸ばした。