ワシらは、
近くの学園都市駅で
潜んでた。


牧が車の運転
出来るらしぃから、
貸してくれるヤツが
現れるん待ってた。



田舎やし、
夜中ってこともあってか
なかなか車がこやん。


ワシは腹痛なったさかい、
ババするとこ探した。

後のヤツらは、
車を待っとる。




便所探しても
あらへん…


しゃーないから、
青空でする事にしたった。



「ヤバい ヤバい。
もらすとこやったがな〜」


ワシはウンコ座りしながら
一人で呟いてた。




…ホンマにヤバい…

ケツ拭く紙、
あらへんがな!!


「どない…しよ…」

葉っぱがあったら
それで拭くんやが、
それすらない。

なんか探すしかあらへん…



ワシはウンコが
つかんよぉに、
足をひらけたまま
お尻をツキ出して歩いた。



道を挟んだ反対側に、
工事現場があった。

そこまで歩かな
なんもない。



ワシは
下半身裸で、
そのいかにも変な歩き方で
工事現場に向かった。




さっきは一台も
おらんかった車が、
こんな時に限って
走りよる…


何人にその、
ブザマな格好を見られたか…




やっとの思いで、
工事現場に入った。

重機が何台かと、
軽四が一台しかない。



うっすらと
月の灯りに照らされて、
ティッシュの箱が
フロントガラスに見えてた。

「ラッキー〜!」


車の
鍵もあいてた。

ワシはニコニコしながら、
ボックスに手ぇ伸ばした。


…空っぽや…

終わっとる…


しゃーないさかい、
その横にあった
汚れたタオルで
ケツ拭いた…


ババのついたタオルを
もとに戻して、
ワシはみんなのとこ戻った。