ワシはいつまでも
溝にハマってる訳には
イカンさかい、
帰る事にした。


女子寮から後一歩で
出れるって時に、
寮の灯りがついた。

…ヤバい!!

その場で隠れた。



一斉についたとこ見ると、
藤らのトンコがバレたんや。

生徒確認のために
各寮長が見回りしよる。


と、なれば
こんな所におったら
ヤバい!!

ワシは急いで寮に
帰ることした。

「待てーぃ!!」

後ろから、呼び止められた…

待つか逃げるか!?

邪魔クサい。
逃げてまぇ!!


ワシは必死で、
走りまくった。


どこをどない走ったかは
覚えてないけど、
なんとか逃げ切った。

男性寮の灯りはついてない。

しめた!

バレたのは、
女子寮や。

ワシは急いで、
布団に潜り込んだ。


「セーフ!!」

ワシは呼吸を整えた。


ちょっと間したら、
布引寮のローカの
灯りがついた。


寮長の足音や。

順番に回って、
確認しとる。

ワシは2室で、
藤が3室や。

寮長がゆっくり
2室を通りすぎて3室に…

寮長は早足で、
3室から寮長室へ行きよった。

藤と確認しよったんや。

いつもの事やさかい、
大体分かる。


終了やな。

後は、
藤と川田さんの
無事を祈るだけですわ。

…おやすみ〜

ワシは松田さんの
握った手ぇニオイながら、
寝に入った…