かすかに足音が聞こえた…
「今、足音したど!!」
「♪〜そぉかぁ〜♪」
…アカン…
コイツ、おかしぃ…
やっぱり足音が近づいてきた…
ワシはドツかれるの
覚悟するしかなかった。
なんせ藤が動かんねやから…
アカン…扉が開いた…
「待った?」
えっッ!?
三年の川田さん?
ぎょえっッ!?
三年の松田さん??
…ヤバい。
女子がきよった!
「待ってないで〜♪」
藤はニコニコしながら、
答えよった。
ワシは思いっきり
藤の腕を
ドツいた。
いちを三年の女子には
挨拶してから…
「こんばんわ〜
お前、
何考えてんねん!!
ヤバいくて、
ヤバいやろー」
「大丈夫やって〜♪」
「ワシ、
戻るでぇ…」
アカン…
頭飛んどる…
なんでか知らんが、
狭い物置小屋で
四人がタバコ吸うてた。
ワシも戻ってなかった。
実は、
学園でイチニを争う
女子二人が、
川田さんと松田さんやった。
その二人がわざわざ、
危険をおかして来たのに
ほっとく訳にはいかんかった。
せやけど、
これでワシと藤は
学園の男を
テキに回すやろな…
そんな事考えてたら、
藤と川田さんが
立ち上がりよった。
「オレらそろそろ
行くわ〜」
「…そろそろ行くわ〜
って、
…なんやねん!?」
すでに二人で
どっか行くさかいなぁ〜
って、言うてたみたいな
言い方しやがって!!
「ト・ン・コ
すんねんやん〜♪」
「ト・ン・コ
すんねんやん〜♪
…て、コラッ!!
何をノンキな事
ヌカしとんねん!!
松田さんは!?
明日、
県大会やんけ!!」
「そっちより、
トモコが大事〜♪」
「トモコが〜
って、
川田さんの事
呼び捨てかぇ!!
それも下で?!」
アカン…
話聞きよらん…