病院の待合室で見た光景に
ワシは勇気もろた。


年は同じくらいやと思う女の子。

顔中、火傷だらけやった。
ワシの首や腕にあるのが、
顔も首もすべてにある…
女の子にやで!


その子はニコニコしてた。

火傷の跡がなんやねん!!

みたいな感じで明るかった。


ワシは今、腕の火傷を片手で隠してる…

 「…ワシ、ハズカシいな…」

女の子が顔にあって、ワシは腕やんけ!

こんなんで死にたがってる
ワシは、情けない…


ワシは、隠してる手をどけた。


女の子は、
ワシの火傷に気付いて微笑んだ。

ワシは自分の情けなさに、
微笑み返しは出来んかった…


今思えば、悪い事したな…



学園に帰ったら、イジメっ子が

 「ゲンバク〜おかえり〜」

と、ぬかしよった…


その時、
病院の女の子を思い出した…


ワシは、
玄関にあった花瓶をつかんだ。

何回も何回も、
そいつの顔ばっかりドツいたった…

 「火傷がアカンのか!!…」