志乃がドリブルをし始めると
妖しい笑みを浮かべて木山は言った。



「俺のが有利だからって
手加減しないから」



その意味は、身長差のこと。

しかし志乃は
余裕に笑って見せた。



「手加減?
そんなのされたら困る。……いいハンデじゃん」



「……っ!!」



その挑発的な発言に木山は
カッとなり、
ドリブルする志乃のボールを
取りに行く。

志乃はそれを分かっていたのか木山を避けて
カットインした。



「しまった…!」


木山の舌打ちと共に、
志乃はドリブルシュートを決めた。