知夏が2階に行ったあと
彰太は志乃に近寄った。



「ちなっちゃん、泣いてたよ?」


彰太が
そう言うと志乃はピクッと
ボールを持つ手が動いた。

しかし



「それが?俺には関係ねぇよ」



そう言って放つボールは


「――――彼女なのに?」



彰太の発言のせいで
ゴールから外れた。


虚しく転がるボールを
志乃は拾い上げた。




「彰太に関係ない」



「関係あるし」



その言葉に
志乃は思いっきり彰太を睨んだ。


しかし
それに動じない彰太。