「先輩っていつから眼鏡かけてましたっけ?」 僕が首を傾げると、 先輩は困ったように僕の髪をぐしゃぐしゃと撫でた。 「テルのせいなの覚えてないんか」 「え? 僕のせい?」 「たく、お前な~…」 先輩の主張、またの名を思い出話。 みたいなものに耳を傾ける。 僕は昔を思い出しながら… 先輩の話を聞いた。 僕が中学一年生。 先輩が中学三年生。 先輩が卒業してしまうちょっと前だったそうだ。 全然、覚えてないけどね。 思い出す気配もないけどね。