先輩が俺に渡してきた箱。 黒で統一されたシンプルな箱には、ところどころ虹色に光るウサギのマーク。 確かに綺麗な箱だと思う。 でも、コレ……。 「綺麗じゃない?」 「先輩……」 俺の険しくなっているだろう顔を見て、先輩は首をかしげる。 首を傾げたいのはこっちです。 先輩、いったい何歳ですか? それともジョークですか? これ、どう見ても…… 「煙草じゃなくて、ゴムの箱ですよ」