ソファに身体を預けながら眼鏡をそっとはずし、思いっきり伸びをするとテルが冷めた目で俺を見つめていた。 「はぁ…分かったよ、今日だけな」 『今日だけな』これで何百回目だろう。 俺のお決まり台詞なのだ。 テルは憎たらしいくらい、満足そうな笑みを浮かべる。 本当に、憎たらしい。 でも同時に、愛おしい感情も溢れ出てくる。 そんな馬鹿みたいな自分が、一番憎たらしいんだけど。 「寝かせませんからね~♪」 悪魔みたいな微笑み浮かべやがって… 「もぅ、勝手に言ってろ…」