ガラスのタンポポ#虹

「もう」


「うん…」


「会えないんだ」


「…うん」


花音は問い詰めもせず、泣きもせず、オレに向かって笑う。


「本当にゴメン」


「ううん。いいの。ホントはね、あたし、わかってたんだ」


「え?」


「奏来ちゃんからメールがあったの。春まで時間をください、って。やっぱり翔くんと一緒にいたい気持ちを抑えられないって。翔くんをソラにくださいってメールが来てたの。奏来ちゃん、苦しかっただろう、ね…」


自分の傷をオレ達のせいにする事もせず、奏来を気遣う花音が今のオレにはただ痛い。


泣いてわめいて行かないでとすがられた方が、どんなに楽だろうと。


思ってしまうのはオレの自分勝手な思い。