ガラスのタンポポ#虹

甘えてる。


こんなに必死で立とうとしてる花音に、オレの気持ちを背負わせて立たそうとしている。


なんて酷な仕打ちだろう。


花音には何の罪もないのに。


思いやれる余裕すらないオレに、花音はどうして笑うのだろう。


花音…。


「オレ、そろそろ帰るな」


見失いそうな奏来と花音。


見えない自分。


終わりそうな夏の夕暮れの中、必死に叫ぶセミの声がオレと重なった。