ガラスのタンポポ#虹

花音を抱いて助手席に乗せると、オレは近所の公園脇に車を停車させた。


公園内から花火で盛り上がっている声が耳につく。


うるさいハザードの音。


どれもオレの神経を逆撫でする。


「翔くんから来てくれるなんて。嬉しいっ!」


「たいした用じゃない、すぐ済むよ」


「うん、なぁに?」


「花音さ、オレ達の出た高校、受けない?」


「翔くんと…奏来ちゃん、の?」


「うん。でさ、奏来と同じ制服着ろよ」


「奏来ちゃんと…同じ…」


「花音は奏来2号でかまわないんだろ?」


「うん…」


「でさ、奏来と同じくらいの長さに髪、切ろよ。イヤ?」


「髪も…」


「イヤならいいけど」


「ううんっ!するっ。翔くんが言うんなら、あたし、何でも奏来ちゃんと同じにするっ!」


「そ。用はそれだけ。送るよ」


「うん…」


泣きそうな花音の顎を持ち上げ、キスをした。


「ソラ、好きだよ」


そう言って。