ガラスのタンポポ#虹

「じゃあ、俺達そろそろ帰るな」


「うん。奏来、楽しかっただろ?また来年の学園祭も来いよ」


“うんっ!翔ちゃん、ありがとう”


兄貴と肩を並べて歩く奏来の後ろ姿を、見えなくなるまで追った。


「あたしもそろそろ…帰る、ね」


「まだいいだろ?」


「でも…。奏来ちゃん本人が来たら、2号には何の役目もないから。今日、あたし、いらなかったね?」


花音の笑い方がいつもと違う。


哀しい影を落とした笑顔。


そうさせたのは間違いなくオレなんだけど、花音の傷ついた顔に救われてしまうのは。


奏来がやっぱり兄貴と並んでいたから。