ガラスのタンポポ#虹

奏来の小さな両手がオレの頬に触れる。


オレの言葉を封じるかのように、奏来は涙をこぼした。


その涙は、誰のもの?


オレの想いに、オレの心にくれた涙か?


それとも…。


受け止められないオレの気持ちに対する同情の涙?


奏来。


それでもいいよ。


オレに涙を見せてくれる、それが。


それがオレにとっては奏来を想う糧になる。


誰も想いたくない。


いつまでも奏来だけを想っていたい。


オレはどうしようもなくだらしない男だよ。


まだ捨てられないガラスのタンポポ。


陽にかざすと光を放つんだよ。


まるでそれは奏来の涙のように。