ガラスのタンポポ#虹

「オスッ!今、いい?」


奏来は頷き、オレをリビングに誘った。


“待っててね”の合図をして奏来はキッチンに立ち、アイスコーヒーを2つ用意してソファーに座った。


メモを取り出し字を走らせる。


“急にどうしたの?聖ちゃん、今日も帰りは遅いよ?”


「別に兄貴に用はないよ。奏来に会いたかった」


隠せない不器用なオレは、真っ直ぐな気持ちを奏来に言ってしなうけど、そんなオレを見る奏来はどこか寂しそうな表情を見せる。


声のない、奏来。


何も言葉にできない奏来。


だからだろうか。


口に出せない‘好き’を、まだオレにくれてるんじゃないかと期待してしまう。


‘嫌い’


決してその言葉は奏来の口から出てこないから。