ガラスのタンポポ#虹

テーブルにはおばさんとオレが並び、向かいに兄貴と奏来がつく。


いくらか前はこの距離がすごく遠かったが、今ではここがオレの居場所。


どんな形であれ、奏来の家はちゃんと居心地のいい場所に変わる。


「じゃ、翔の免許に、これからの無事故無違反を祈ってカンパイ」


「「「カンパーイ!!」」」


相変わらずオレンジジュースを口にする奏来に、オレはノンアルのビールを飲みながら苦さを覚える。