ガラスのタンポポ#虹

「あら、翔くん。いらっしゃい」


「花音、います?」


「ちょっと待っててね?」


2階へ上がっていくおばさんに呼ばれ、花音が顔を出す。


「翔くん…」


「今、いいか?出られる?」


「…うん」


雨の中、助手席に花音を乗せ、都内から少し離れた小高い丘の公園へ車を走らせた。


花音は肩に力を入れ、唇を噛み締めて、強張った表情を崩さない。


黙って公園のベンチに座らせた。