ガラスのタンポポ#虹

「…歩けよ」


「え…?」


「いや…。何でもない。奏来、帰るぞ」


会ってすぐのオレが説教するのは、さすがに行き過ぎだと感じた。


だけど行き場のない苛立ちはぶつけようがないだけに、花音を目の前にどうすればいいのかわからなくて。


「帰ろう、奏来」


と、奏来をせき立てた。


奏来は、


“またメールするね?”


と、メモに書いて、ベッドの上の花音のおでこを優しく撫でた。