ガラスのタンポポ#虹

「あたしもホントは高校生だったはずなのになぁ…」


「?」


「あたしね、事故で骨折しちゃって受験できなかったの。今でもまだ車椅子だし、学校とか無理なの。もう、きっと無理…かな…」


「リハビリで歩けるようになんねぇの?」


「うん。もう歩けるはずなんだって。事故から4ヶ月も経つから歩きなさい、って言われるんだけど…。あたしには、無理…」


そう言って口をつぐんだ花音を見て、オレは苛立ちを覚えた。


無理?何が?


骨折だろ?歩けるんだろ?


オレは、オレ達は見てきた。


死んだ奏来の父親、病気に身をすくわれてしまったオトばあ、今でも死をすぐそこに感じながら喉頭ガンという病と闘っている、奏来。


死んだら、終わり。


だけど生きてる限り、無理なんて事はねぇんだよ。


なんでそんなに簡単に手放す?諦める?


もっとあがけよ。


もっと必死になれよ。