ガラスのタンポポ#虹

「そろそろ家に入らないか?また熱が出るぞ?」


「うん。そうだね。翔くんも濡れちゃう」


家の中へ入り、湿った花音の体をタオルで拭いた。


「アイスティー、冷蔵庫の中なの。新しいのいれてもらってもいいかな?」


「OK」


雨とアイスティーと花音。


今日は記念日。


オレは花音を車椅子からリビングのソファーに移動させ、その隣に座って。


花音を優しく抱き締めた。


「…あったかい」


「うん」


「心ってね、冷たさしか感じられないんじゃないか、って思ってたの。でも、こんなに温かく流れるんだね?」


「これからはこの温かさだけを花音に…」