ガラスのタンポポ#虹

「翔くんが先に選んで?」


「オレは後で。花音はどれがいい?」


「うんっ!あたし、野いちごのムース!」


「じゃあオレは…迷うな。メロンのゼリーで」


「ね、アイスティーで乾杯しよ?」


「うん」


「「カンパイ!」」


───カラン


グラスの中の氷が涼しげな音をたてると、花音は。


黒目がちな瞳から大粒の涙を流した。


「花音…?」


「うん…。あたしね、やっぱり嬉しい、よ?」


「そっか」


「だって、1年…。あたしにとっては、すごく長かった。こんな風に翔くんと向き合える事とか、ケーキ食べれる事とか、どれも大切で。宝物で。ねぇ、翔くんは心から笑えてる?」


「あぁ。花音となら笑えるよ」


「あたしも。…っ…っ…。あたし…翔くんを好きになって良かった…」


「うん」