ガラスのタンポポ#虹

花音の部屋は以前来た時と同じ、淡いグリーンで統一された子供のおもちゃ箱のような部屋。


壁によりかかったパイン材のシェルフには、花音の大切な物であろう品が行儀よく並べられていた。


中学の頃のあどけない花音。


真新しい高校の制服を着た花音の写真。


その隣のオルゴールらしき物。


箱の裏を返すと、コトン、と音が鳴った。


箱を開くとパッヘルベルのカノンが鳴り出して。


中には。


「…指輪………」


オレが奏来に贈り、花音の手に預けられた指輪が入っていた。


シトリン・クォーツの黄色い光が暗雲のせいで薄暗い部屋を照らす。


でも、これは。


「違う…」