ガラスのタンポポ#虹

「今、紅茶いれるわね?」


「はい」


いつからだろう。


窓の外は、雨。


静かに庭の木の葉を濡らす雨は、花音と出会った日をオレに思い出させた。


淡いピンクのコーディネイトワンピが赤く濡れてたっけ。


あの日から始まったと思っていた。


けど。


何も始まっちゃいなかったんだ。


オレは奏来、花音はオレ。


そんな関係がこんなにも花音を追い詰め、苦しませていたなんて。


いや。


本当はオレは気づいていたんだ。


知ってたくせに、見て見ぬふりをしてきたんだ。


結果が、今。


花音の心の叫びが突き刺さる。