「あたし、今日はこれで帰ります。公園、ホントにごめんなさい」


立ち上がってドアノブに手をかけた花音を。


オレは。


後ろから抱き締めた。


「翔…くん…?」


「ごめん、花音。オレ、今1人になれねぇ」


「うん…」


花音の手を引いてベッドに座らせた。


2人で手を繋ぎ合ったまま横になり、花音の体温を右手に感じながら。


オレは静かに目をつむった。


花音の左手は。


オレを眠りの中へといざなった。