ガラスのタンポポ#虹

翌朝、眩しい朝日と腕の中の奏来を見て、たまらなく悲しくなった。


やっと愛し合えた奏来との別れの朝。


こんな朝なんて。


世界が果てるまで来なければ良かったんだ。


「…ふぅ」


こらえる事のできない溜め息。


何度も深く息を吸い込む。


そうしなければ苦しみだけに支配された胸が張り裂けそうだった。


今日、奏来とタンポポを摘むまで笑わなければ。


どんなに苦しくても笑って別れなければ、オレは一生の後悔を残す事になる。


だから。


オレは別れのその時が来るまで、奏来に笑顔を残すよ。


「ん、ん…」


オレの腕の中の奏来が寝返りをうつ。


まだ寝かせていよう。


きっと夢の中でも、まだオレ達は愛し合ってるはずだから。